日本の大和言葉を美しく話す 高橋こうじ 東邦出版
2015(平成27)年の夜明け、初日の出の直前までに読み終えて、本当によかった。
本に関して、思うことを書いてみたくなった。
ちょうど、2010(平成22)年と2020(平成32)年の中間にあるという解かりやすさに惹かれたばかりでない。
3月14日土曜日には、金沢まで北陸新幹線が開業。
3月30日月曜日からは、石川県・能登地方の輪島市を舞台にしたNHK朝ドラ『まれ』の放送開始。
そして、戦後70年という節目の年。
振り返ってみたくなった。
旧き良き日本というものを...。
前年2014(平成26)年11月に発売された『日本の大和言葉を美しく話す こころが通じる和の表現』(高橋こうじ / 東邦出版)か...。
やはり高橋こうじのこと、慶応義塾大学文学部在学中からテレビ番組の企画などに携わり、卒業後にプロのライターとなって、おもにドラマ、商業演劇の企画を手掛けてきたことが蓄積されているんだろうなあ。
2000(平成12)年から言葉と会話をめぐる人間心理についての研究に尽力してきたとは...。
日本語にはおおまかに、「漢語」「外来語」「大和言葉(やまとことば)」の3種類が存在。
未来へ進むにつれ、漢語や外来語に押されつつあって、忘れ去られようとしている中においても、美しさを見直したい大和言葉を数多く取り上げ、それらの言葉の持つ奥ゆかしさを紹介。
大和言葉とは、まさに混じり気なしの日本語だから...。
体系的・網羅的な研究に基づく成果とは言えないものの、肩肘張らずに大和言葉の奥深さに触れることのできたのは、大きい。
日常会話や手紙ばかりでなく、商談やスピーチなど、ビジネスの場でも使えそうな言葉も多く、本書で取り上げられている言葉をさり気なく織り交ぜることで、聞く人の琴線に触れる印象深い話し振りを披露することができそうで、ありがたいもの。
例を挙げるならば、「妥協する」でなく「折り合う」と口にすれば、引き下がったのではなく、大人な印象に変わるということ。
決して忘れたくない。
それから、寿(ことぶき)とは、言祝ぐ(ことほぐ)。
すなわち「めでたい言葉を口にすると、本当に幸福が訪れる」と信じる文化に由来すること。
それらの言葉の奥深さとともに、これからもしっかりと歩いていきたいな。
何よりも、イラストも味わい深いし、繰り返して読みたくなるものだから。
2015-01-01 |
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